バスケを始めたきっかけ|年長のある日
息子がバスケを始めたのは、年長の頃。きっかけは、たまたま通っていた幼稚園で開催されたバスケ教室の体験会でした。しかも講師はアメリカ人で、英語も一緒に学べるという少しユニークな内容。「これは楽しそうだ!」と親の私が思って参加させたのが始まりです。
ところが、いざ参加してみると最初の壁が…。みんなと一緒に行動できない。ストレッチひとつ取っても輪の中に入れず、固まってしまう息子の姿に、期待よりも不安のほうが大きくなりました。
「向いてないかも」と思った最初の2カ月
体験後も何とか続けてみたものの、練習のたびに泣いたり、ストレッチに入れなかったり。最初の2カ月は、毎回「今日は大丈夫かな」と心配しながら送り出していました。
「チームスポーツって、まだ早かったのかも」「やっぱりうちの子には向いてないのかな」…そんな気持ちが何度も頭をよぎりました。
でも、ある日ふと息子に「楽しかった?」と聞くと、「うん、楽しかった!」と答えたんです。どんなにできなくても、本人が前向きなら、それが一番の原動力。そう思って、「じゃあ、続けてみよう」と心を決めました。
2カ月後、初めてみんなと並んだ日
家でもできる範囲で、ストレッチの練習を一緒にするようになりました。少しずつ自信がついてきたのか、ある日ついに息子が自分からストレッチの輪に加わったのです。
その光景を見たとき、「少しずつでも、ちゃんと成長してるんだ」と実感しました。困難を乗り越える強さは、大人が与えるものではなく、子ども自身の中にあるんだということを教えられた気がしました。
冬の公園に通った日々と、初めてのシュート
年長の冬休み。寒空の下、ほぼ毎日、家の近くの公園にあるバスケットゴールへ通いました。もちろん最初は、ゴールにまったく届かない。それでも、息子はひたすらボールを投げ続けていました。
「本当に楽しいのかな…?」と心配になることもありましたが、彼は一生懸命。その姿に親の私も自然と付き合うようになりました。
そして、冬休みが終わるころ、ついに初めてのシュートが決まりました。
「入った!!」と笑顔で喜ぶ息子の姿は、今でも忘れられません。その日を境に、バスケが大好きになったようで、「なんでバスケが好きなの?」と聞くと、今でもその冬のことを嬉しそうに話してくれます。
親子でバスケを楽しむために意識してきたこと
子どもが頑張っている姿を見ると、つい「もっとこうしたら?」と言いたくなってしまうものです。でも私はできるだけ、“応援者”に徹することを意識しています。…が、正直に言うと、つい熱が入ってしまってアドバイスが強めになることも。そんな時は後で反省します(笑)
「できる」と信じること、それが子どもにとって一番の励みだと実感しています。
また、息子がバスケを楽しむ姿を見ているうちに、自分も20年ぶりにバスケを再開しました。パパ友のつながりで週1ペースでプレイするようになり、息子も一緒に連れて行って「お父さんも頑張ってるよ」という姿を見せるようになりました。
あきらめかけたからこそ、見えた成長
今振り返ると、最初の頃は親の自分が「向いていない」と勝手に決めつけていたのかもしれません。でも、子どもって本当に強いし、自分の力で道を開いていくんですよね。
そんな息子の姿に、私は何度も驚かされ、感動し、励まされました。
子どもの成長を感じられること。それが、父親としての喜びなんだと思います。
読者の方へ|「向いてないかも?」と思ったら読んでほしい
最初からうまくいく子なんて、そう多くはありません。すぐに成果が見えないと、不安になったり焦ったりするかもしれません。
でも、小さな「できた!」の積み重ねが、子どもを大きく変えていきます。
そしてその「できた!」を一緒に喜べるのが、親子で取り組む楽しさでもあります。
バスケじゃなくてもいいんです。ぜひ、“親子で何かを楽しむ時間”を見つけてみてください。
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